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COFFEE BREAK
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"夏老化"を賢く防ぐ!コーヒーで始める"健康美肌"習慣
教えてくれたのは...... 石井 直明さん
医学博士。1951年神奈川県生まれ。東海大学医学部教授を経て2018年より同大学の健康学部特任教授に就任。専門は老化学、分子生物学、健康医科学。40年以上にわたり老化のメカニズムを研究し、 世界で初めて老化と活性酸素の関係を分子遺伝学的に解明。テレビや雑誌などで幅広く活躍する。著書に『アンチエイジングの教科書』(東海教育研究所 刊)ほか多数。加齢だけじゃない。"夏老化"の原因とは
ここ数年、気候変動の影響から、春から秋口まで気温が高く、夏は猛暑日続き。強い紫外線や高温多湿な気候、冷房による乾燥や冷たいものの摂り過ぎに加えて、冷えによって起こる消化機能の低下や自律神経の乱れなど、 さまざまな要因から肌がダメージを受けやすい季節です。気温や湿度が高く、汗や皮脂で一見肌が潤って見えても、実は紫外線やエアコンの影響から肌内部は乾燥状態。放っておくと、老化が加速する原因となります。
"夏老化"の天敵は紫外線! 注意すべきは"活性酸素"。
私たちは、普段呼吸で酸素を取り入れていますが、そのうちの数%が強い酸化力を持つ活性酸素に変化します。活性酸素は身体の免疫機能を維持するのに役立つ一方、増え過ぎると正常な細胞まで酸化させてしまい、老化の原因となります。活性酸素は、激しい運動や過度な飲酒、喫煙、ストレスのほか、紫外線によって発生するといわれています。 特に、強い日差しに長時間皮膚をさらすと活性酸素発生量の増加につながり、光老化(紫外線の長期暴露によって起こる老化現象)や、シミの原因となることが示唆されています。
石井先生 紫外線は活性酸素を発生させ、皮膚のハリや弾力性を担っているコラーゲンやエラスチンの弾性線維(皮膚や血管の弾力性を生み出す線維)を変性させてしまいます。しわの要因となり、皮膚の老化を加速させます。加えて、紫外線から皮膚を守るために、肌内部で"メラニン"が生成されますが、 メラニンが大量に発生し過ぎると、肌代謝が追い付かずシミの原因となります。これらの要因が夏老化を加速させていくため、注意が必要です
夏老化の救世主・コーヒーポリフェノール
ここで注目したい成分が、活性酸素の発生と働きを抑制する、抗酸化成分です。抗酸化物質にはビタミンCやビタミンEなどさまざまあり、その中の一つがポリフェノールです。ポリフェノールは野菜や果物に含まれる植物由来の抗酸化物質で、老化の原因となる"酸化"に対抗する物質。その種類はなんと、7,000~8,000ともいわれています。赤ワインに含まれる「アントシアニン」や苦みと渋みの「タンニン」、緑茶の「カテキン」、ウコンに含まれる「クルクミン」、大豆の「イソフラボン」のほか、コーヒーにもコーヒーポリフェノールと呼ばれる「クロロゲン酸」が含まれています。 さまざまな食材に含まれていますが、注目すべきはその含有量。ポリフェノール値の高いコーヒーなら、日常に取り入れやすく、気軽に続けられる点もうれしいポイントです。
赤ワインの次に多く含有するコーヒー。日常での取り入れやすさも鍵
石井先生 食品中のポリフェノール量は赤ワインが多く、コーヒーにもそれに匹敵する量が含まれています。日常的に手軽に飲めるコーヒーがおすすめです
コーヒーで始める"健康美肌"習慣
夏の肌老化を加速させる"活性酸素"の発生、働きを抑制するポリフェノール。赤ワインの次に多く含有するコーヒーでより手軽に"健康美肌"習慣を始めてみてはいかがでしょう。 コーヒーポリフェノールの「クロロゲン酸」の働きは2〜3時間ほどしか持続しないため、1日のなかで、こまめに摂ることがポイントです。深煎りよりもクロロゲン酸の含有量が多い浅煎りがおすすめです。
夏老化を防ぐコーヒー習慣
焙煎度:浅煎り浅煎りのコーヒーには、深煎りのコーヒーよりも2倍以上のクロロゲン酸が含まれています。
飲み方:ブラックコーヒー抗酸化物質を効率的に摂取するにはブラックコーヒーがおすすめ。カフェインレスコーヒーにもクロロゲン酸は含まれるのでカフェインが気になる人はデカフェでもOK。
飲む量:こまめに摂り入れましょうクロロゲン酸の働きは2〜3時間のため、こまめに飲んだ方が効果的。
1日3〜4杯程度を目安にしましょう。
石井先生 コーヒーは空気に触れると酸化してしまい、抗酸化能力が低下していきます。焙煎後や真空パックの封を切った後は、なるべく早く飲み切るようにしましょう
まとめ
- コーヒーに含まれるポリフェノール「クロロゲン酸」には夏の肌老化を防ぐ働きが期待できる。
- コーヒーは1日数回に分けて、こまめに飲むとより効果的。
- 摂り過ぎは禁物。1日3~4杯を目安に。